人が変わっていく時は自ら気づいた時
子どもや家族、部下に対して、もう少し努力をして欲しい、〇〇して欲しい、このような思いから、あれこれ言ってみたものの、なかなか相手が変わってくれなくて、、イライラしたり、悲しくなることありませんか。
相手の行動変容を促そうとする時、私たちはついあれこれ喋ってしまいがちですが、人が本当の意味で変わっていく時(行動変容を起こす時)は、その人自身が自分で気づいた時です。
例えば、子どもの顔が汚れている、顔を拭いてきれいにさせたいという時、
「顔を洗いなさい!」と怒る
「顔が汚れているよ」と指摘をする
「顔が汚れているから洗おう」と優しく言う
どれもありだと思いますが、これらは全て外から強制されて行動を起こしていることになります。
しかし、子どもが鏡で自分の顔を見て、汚れに気づき、「洗わなきゃ」と思った時、自発的に顔を洗いに行くと思います。
つまり、本当の意味で相手に行動を変容させたい時に必要なことは、鏡を見せること、自ら気づくようにすることなのです。
と言っても、会話中に実際に本物の鏡を見せるのではなく、相手の話してくれたことを適時
バックトラッキングすると、相手は自分の発言を再考する機会を与えられるため(鏡を見せられる)、自ら気づき行動を変容させるきっかけとなりやすくなります。
因みにバックトラッキング(相手の言葉を繰り返したり、言い換えたりするテクニック)には、以下のような心理的・実践的な効果があります。
1. 相手に「理解されている」「わかってもらえた」「覚えてもらえた」と感じさせる
2.信頼関係を深める
(特に感情にフォーカスした言い換えを行うと相手は「この人は私の気持ちをわかってくれている」と感じ、信頼関係が深まります。)
例:「最近、新しい環境に慣れなくて、不安なんだよね。」
バックトラッキング:「慣れない環境で不安を感じているんですね。」
3. 会話を広げるきっかけになる
4. 誤解を防ぎ、スムーズな対話を促す
(相手の話を正しく理解しているか確認できるので、誤解を防ぐ効果があります。)
5. 思考を整理し気づきを与える
6. 対話をスムーズにし、緊張を和らげる
傾聴ではアドバイスをしないというお話を適時しておりますが、相手が自ら気づき行動変容を起こせるよう、バックトラッキングを上手に活用してみてください。
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